病気や健康の不安があると、日々の生活に影を落とすばかりでなく、とても負担になりますよね。
奈良県奈良市にある薬師寺のご本尊には、病気平癒や健康長寿のご利益があるといわれています。
また、人々の苦しみを聞き、直ちに救ってくれる聖観世音菩薩など、他にもさまざまな恩恵をもたらす仏さまが安置されているお寺です。
この記事では、薬師寺にいる御仏のご利益や、その歴史的背景について探っていきます。
薬師寺の神秘的なパワーに触れて、いつまでも健康で過ごしてくださいね。
病気平癒のご利益!ご本尊・薬師如来
自然治癒力を引き出すお医者様?!
薬師三尊像(国宝)
建立 白鳳時代
安置場所 金堂
ご利益 病気治癒・健康長寿・災難除去
薬師三尊像は、中央に薬師如来、向かって右側に日光菩薩、左側に月光菩薩が安置されています。
薬師如来の像の高さは、254.7cm。正式名称は薬師瑠璃光如来であり、東方浄瑠璃浄土の教主です。
人々の健康を護っている応病与薬のご利益があり、医王如来とも呼ばれています。
あくまでも私の感想ですが、薬師如来は拝観者のありのままを認めてくれているような仏さまです。
気が付くと、自分自身も罪を背負った己を認められるようになり、気持ちが穏やかになって心身のバランスが整いました。
ただ上から薬を与えるのではなく、その人が本来持っている治癒力を高めてくださる方なのかもしれません。
以前、月光菩薩と日光菩薩は看護師、薬師如来は医師と説明を受けた覚えがありますが、まさにその通りだと感じます。
薬師如来にお会いして、最終的に病は自分の力で治すものなのだと気づかされました。
願いを増幅?各種お守りやご祈祷
東僧坊では、病気平癒にまつわるさまざまなお守りが購入できます。
・健康守護念珠守り 7000円
・うでわお守り 2500円
・根付お守り 3000円
また、金堂には薬師寺に安置されている各御仏の護符が販売されているほか、健康祈願の御祈祷申し込みも可能です。
より病気平癒の恩恵を受けられたい方におすすめします。
大切なものを再発見する時間。「書」に込められた薬師寺名僧・高田好胤のメッセージ。
癒しのご利益!聖観世音菩薩
聖世音菩薩立像(国宝)
建立 白鳳時代
安置場所 東院堂
ご利益 人々の悲しみや苦しみを聞き、心を癒す
衣服の上から透き通って見える足や繊細で美しい指の動きなどは、インドにあったグプタ王朝の影響を受けているといわれています。
聖観世音菩薩を見た瞬間、思わず涙が出てしまいそうになるほど感動しました。
自分でも自覚できていない苦しみが心底にあり、その気持ちを癒してもらえて、感謝の気持ちでいっぱいになったのかもしれません。
人によって感じ方は違うと思いますので、ぜひご覧になってください。
また、東院堂には天竺に向かう三蔵法師を助けた逸話がある、深沙大将も安置されています。ご利益は疫病退散です。
足には象がいて、お腹には何故かもうひとつ顔がある、非常にユニークな風貌をした鬼神です。
仏像、伽藍、行事...全てがわかる薬師寺拝観のポイントを網羅!
隔週刊 古寺行こう(5) 薬師寺 2022年 5/10 号 [雑誌]
導きのご利益!弥勒如来
弥勒三尊像(重要文化財)
建立 奈良時代
安置場所 大講堂
ご利益 衆生救済・極楽往生
中央に弥勒如来、向かって右側に法苑林菩薩、左側に大妙相菩薩が安置されています。
弥勒如来は、釈迦滅後5億7千6百万年ののちに悟りを開いた姿です。
金堂の薬師如来三尊像を写し取ったものと伝わっています。
金堂の薬師如来に癒された後に弥勒如来を見ると、どこか光の刺す場所に導いてくれているような気持ちになれます。
講堂内部の装飾も美しく、心がとても落ち着く場所です。
特に精神的な健康にも良いと思います。薬師如来三尊像と合わせて拝観ください。
創建1300年以上のお寺・薬師寺を紹介
悠久の歴史を持つお寺
発願(680年) 天武天皇
開眼(697年) 持統天皇
宗派 法相宗(興福寺と共に大本山)
薬師寺は、天武天皇の皇后・鸕野讃良(後の持統天皇)の病気平癒を祈るために発願されました。
薬師寺完成前に崩御した天武天皇に代わり、薬師如来を開眼させたのが持統天皇です。
当初は、藤原京にあった薬師寺ですが、710年の平城遷都に合わせ、現在の地に遷座しています。
その後、度重なる災害で多くの建物を失った薬師寺。
しかし、昭和の中頃に、ユーモア溢れる法話が話題となった名僧・高田好胤の登場により、見事に伽藍が復活します。
現在も薬師寺に伝わる病気平癒の願い
コロナが最も深刻だった時、薬師如来を無料で拝観できる機会があったことをご存じでしょうか。
お寺は収入に繋がらない状況で、大変だったでしょうね。ただ、コロナが大流行していた時期だからこそ、薬師如来を拝めるよう配慮されていたのを感じました。
私を含め、多くの人々がお寺の姿勢に救われたかもしれません。
窮地の時こそ本質が明らかになるといいますが、薬師寺は人々の病気平癒を願う精神を持った、本当にご利益のあるお寺だと感じます。
ご利益いっぱい!その他の境内の写真
鐘楼は毎年大みそかに一般開放され、除夜の鐘を突くことができます。
創建当時から残る唯一の建物・東塔。
まとめ
薬師寺は、病気の不安を抱える人にとって心の拠り所であり、そのご利益は、健康で安らかな日々を過ごす助けとなるでしょう。
もちろん、健康維持にはバランスの取れた食事や適度な運動、十分な休息は欠かせません。
また、周囲に対する感謝の気持ちを忘れずに過ごすこともとても大切です。そうすれば、仏さまのパワーをますます実感できるのではないでしょうか。
ぜひ、薬師寺を訪れて、健康で幸せな人生を歩んでいきませんか。
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法相宗大本山 薬師寺
住所:〒630-8563 奈良県奈良市西ノ京町457 (近鉄橿原線 西ノ京駅すぐ)
TEL:0742-33-6001
FAX:0742-33-6004
ホームページ:https://yakushiji.or.jp
拝観料および拝観可能場所 (令和5年1月1日~令和6年1月15日)
期間・対象 東塔・西塔特別公開(令和5年4月28日~令和6年1月15日)
拝観券 共通拝観券 通常拝観券 大人・個人 1,600 1,100 大人・団体(25名以上) 1,600 1,000 中高生・個人 1,200 700 中高生・団体(25名以上) 1,200 630 小学生・個人 300 300 小学生・個人 300 270 拝観可能場所 東塔・西塔特別公開 金堂・大講堂・東院堂・玄奘三蔵院伽藍
拝観時間:8:30~17:00(拝観受付は16:30まで)
※その他、各種割引あり