京都府東山区にある、縁切り神社で有名な安井金比羅宮について検索すると、「やばい」「怖い」など、さまざまな体験談がでてきます。
果たして、本当に怖い神社なのでしょうか。
訪れる際の心構えや参拝方法などをきちんと守れば、決して怖いところではありません。つまり、怖いと感じるかどうかはあなた次第ということです。
今回は、そんな安井金比羅宮の由緒や境内の様子についてご紹介します。
安井金比羅宮監修。良縁を引き寄せ、悪縁を手放す智恵が詰まった一冊↓
御霊を鎮めるために建てられた京都・安井金比羅宮の由緒
創建年 天智天皇の時代(668-671)
創建者 藤原鎌足
ご祭神 源頼政 崇徳天皇 大物主神
ご利益 あらゆる悪い縁を切り、良縁を結ぶ・交通安全・海上安全
歴史
天智天皇の時代に、藤原鎌足が家と子孫繁栄のために藤の木を植え、そこに建てた藤寺が神社の起源とされています。
この藤の木をこよなく愛したのが、第75代崇徳天皇です。彼は寺の一部を改修して、寵妃である阿波内侍を住まわされました。
その後、藤寺は聖武天皇により改築され、観勝寺と改名。
歴史続き
その後、1156年の保元の乱で崇徳天皇は敗北し、讃岐に流刑。8年後に亡くなりますが、崇徳天皇の死後、都では飢饉などの災害が相次いだのです。人々は、彼の祟りではないかと恐れ、その御霊を鎮めるために寺に神社を建て、崇徳上皇を祀りました。
応仁の乱により一時神社は荒廃するも、元禄8年(1695年)には、蓮華光院が当地に移建。その鎮守として、讃岐の金刀比羅宮より勧請した大物主神と源頼政を祀りました。
明治時代の神仏分離により、蓮華光院を廃して、現在の形となった神社です。
祈り方は人それぞれ?!安井金比羅宮の拝殿
平日にもかかわらず、女性を中心に、多くの方が手を合わせていました。
本殿にお参りする際に、縁を切りたい相手の不幸を願うと、不運が自分に返ってくるという話もあります。
確かにどんなに憎い相手であっても、不運を願うのは自分自身の精神面に良い影響を与えませんよね。
色々考えると、どんな風に祈ればよいかわからない方もいらっしゃるかもしれません。
祈り方は人それぞれだと思いますが、私の場合は悪縁を断ち切り、良縁に恵まれますようにとそのままお願しておきました。
神様がいらっしゃるなと感じる拝殿でしたし、普通にお参りすれば、さほど怖い場所だと私は感じませんでした。
ちなみに公式ホームページには、カップルや夫婦での参拝でも縁が切れることはないと書いてありました。行ってはいけない人ではないので、ご安心ください。
小さなお社など見どころいっぱいな境内
末社 安井天満宮
ご祭神 菅原道真
ご利益 学力向上・文筆守護・雪辱・雪冤・名誉挽回
建立 平成29年(2017) 解体修理工事完了
一般的に学問成就の神様として知られる、菅原道真が祀られているお社です。
社前の狛犬は、明和4年(1767)10月に造られました。年代が明確な石造狛犬としては、京都市内最古のものとして有名です。
境内で朱色のお社は、この一社のみとなっています。
右 末社 厳嶋社(別名 弁天社)
ご祭神 市杵島姫命
ご利益 商売繁盛・家財富貴・歌舞音曲・技芸上達
左 末社 稲荷社(別名 三玉稲荷社)
ご祭神 倉稲魂命
ご利益 商売繁盛・五穀豊穣・財宝・長寿・子宝
両社とも金縁成就・収入上昇のご利益があります。お仕事や投資、商売など、お金とのご縁を結びたいかたは、ぜひこちらのお社にもお参りください。
八大力尊社
ご祭神 八大力尊
ご利益 基礎固め・地盤固め・基礎能力の向上
かつてこの地にあった、蓮華光院のお堂の柱を支えた力石です。堂内にはかわいらしい顔をした石仏が安置されていました。
右 秋葉社
ご祭神 火之焼速男神
ご利益 火伏せ・火難除け・厄災消除・炎上鎮静
静岡県浜松市天竜区にある、秋葉山本宮秋葉神社の御分霊を奉祀したお社です。
炎上鎮静とありますが、ネット上の炎上も消せるのだろうかと個人的に気になってしまいました(笑)。
中央 人丸社(別名 柿本社・柿本人丸社)
ご祭神 柿本人麻呂
ご利益 文芸守護・火難除け・子授け・安産
飛鳥時代の歌人である柿本人麻呂が祀られているお社です。
文芸のほか、人丸=人産まると読んで、安産や子授けのご利益もあるとされています。ちょっとこじつけっぽいところが、面白いですね。
左 咡社(別名 密語社)
ご祭神 不詳
ご利益 心願成就・不安や心配事の解決・ストレス解消
ご祭神や由緒など、謎が多いお社です。大きな声ではいえない心の中に秘めた願いが成就するといわれています。
久志塚
櫛に感謝の誠を捧げ、供養する櫛まつりが昭和36年9月4日に始められました。
翌年には、ここに久志塚が誕生。以来、祭り当日になると、多くの参列者や観覧者で賑わっています。
縁切り・縁結び碑
円の表から裏に(縁切り)くぐり、さらに裏から表へ(縁結び)と、心に祈りを込めてくぐってください。
くぐり抜けた後に、神札を石面に貼りましょう。そうすれば、縁切り・縁結びのご利益があるといわれています。
小さな穴なので、小柄な女性でもくぐり抜けるのに一苦労しています。
東大寺大仏殿の穴くぐりと同じで、スカートでの願掛けは止めたほうが良いでしょう。
絵馬殿
昭和51年開館。日本初の絵馬ギャラリーです。
京都・安井金比羅宮の御朱印や興味をそそられる授与品
安井金比羅宮の御朱印は、現在1種類のみ(300円)です。御朱印帳に直書きしていただけます。
宝船の印が押された、シンプルなデザインですね。
少しわかりづらい写真で申し訳ありません。中央に見えるのは、藤の絵と、和歌が書かれた2種類の御朱印帳です。
どちらも品のある美しいデザインで、特に女性が好みそうな御朱印帳だなと感じます。
金運上昇「もうかり絵馬」や「卓上御神札」、「悪縁切お守り」などの授与品も必見です。
絵馬は境内に数えきれないほど、たくさん掛けられていました。みなさんさまざまな願いを持って、ここに来られているんでしょうね。
このサイトに挙げている御朱印や授与品は、あくまでも一例です。
御朱印や授与品は更新される可能性があります。参考として閲覧いただければ幸いです。
まとめ
安井金比羅宮は怖いところだといわれていますが、安易な気持ちで訪れるなどしなければ、決して怖い場所ではありません。
新たなご縁を呼び込むために大事なのは、今の環境に感謝し、その気持ちを持ってお参りすることではないでしょうか。
神様がそんなあなたを見て、必要なご縁だけを残してくれるかもしれません。
あなたもぜひ、安井金比羅宮を訪れてみませんか。
主な行事
安井金比羅宮
住所 〒605-0823 京都市東山区東大路松原上ル下弁天町70
TEX 075-561-5127
FAX 075-532-2036
公式ホームページ http://www.yasui-konpiragu.or.jp/
参拝時間 24時間
参拝料 無料
授与所 午前9時から午後5時30分まで
駐車場 あり
絵馬殿
開館時間 10:00~16:00
入館料 大人500円/高校生以下400円 幼児無料
休館日 月曜日(祝日の時は翌日)・年末
アクセス
京都駅から市バス206系統北大路バスターミナル行東山安井下車 南へ徒歩1分
京阪本線 祇園四条 駅から徒歩10分
阪急京都線 河原町 駅から徒歩15分
名神高速 京都東ICから五条通・東大路通を経て約20分
名神高速 京都南ICから国道1号線・九条通・東大路通を経て約30分